新年あけましておめでとうございます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は実家に帰省している最中、暇すぎてSteamにアカウントを作り、クレジットカードの余ったポイントでJR東日本トレインシミュレータ(JR East Train Simulator)を購入しました。
以下BVEデータ制作者だった人間がプレイした雑感です。
容量がでかい(基本パック単体で31.86GB)
たまげた。SSDだからと言ってCドライブに入れなきゃよかった。実家の回線でダウンロードに1時間ちょいかかった。
クオリティの安定感
有志で作るBVEデータと違い。企業が作る有料データだからある程度のクオリティは保証されている。これで運転台のパースガーとか文句あるんだったら黙ってBVEアドオン作ってろって話です。
映像もそれなり。別日に撮った映像との切り替えシーンとかも過去作と比べてスムーズでは。(TS京成都営京急の京成高砂進入場面と比べれば…)
従来のTrain Simulatorをプレイしたことがない人にとっては対向列車が猛スピードで加速していくシーンとかは抵抗があるでしょうけど。
勾配起動ボタンが実装されている
実はこれが購入の決め手です。BVEではデフォルトで実装されていないので。(ATSプラグイン側で実装する必要がある)
勾配起動ボタンを押しながらブレーキハンドルを操作すると、ブレーキ指令線の加圧状態に応じたブレーキ段数が出力されるのもさすがといったところ。
ブレーキ指令線の加圧状態とは何ぞ?詳しく!という人にちょっと説明。
電気指令式ブレーキはどうやってブレーキがかかるか
ざっくりこんな感じ
ブレーキ設定器(ブレーキハンドル)→指令線→各車両のブレーキ制御装置(ここで電気指令を空気圧力指令に変換)→ブレーキシリンダ→ブレーキ力
指令線は複数本あり、この線に電気が流れるか流れないか(オン・オフ)の組み合わせでブレーキ出力が決まる。
で、E233系の場合は交番2進3ビット指令式という方式のようだ(厳密に調査したわけではないので注意)
指令線の組み合わせは以下の通り
〇が指令線のオンを示す。
指令線1~3は常用ブレーキ用、4が常用最大ブレーキ用。
5は非常ブレーキ用の指令線。フェイルセーフの考えで「オン」が緩解指令。
例えばブレーキノッチをB1にした場合は指令線1と5がオンになるため、ブレーキ1ノッチが出力される。ややこしいのだがこう言うしかない。
勾配起動ボタンを押したときはどうしてブレーキ段数が変になるの?
下記の表を見てほしい。
勾配起動ボタンを押している間は指令線2と3が常時オンになる。
このままの状態でブレーキノッチをB1にした場合は指令線1,2,3と5がオンになるため、ブレーキ7ノッチが出力される。(実際にJR東日本トレインシミュレータでやってみると表のとおりブレーキノッチが出力される)
単純に勾配起動ボタンを押している間は強制的にブレーキ4ノッチを出力、という事ではない。だからブレーキ段数が変な風になったように感じるのである。
だから最初のほうで「ブレーキ指令線の加圧状態に応じたブレーキ段数が出力されるのもさすがといったところ。」と書いた次第。
交番2進3ビット指令式うんぬんの件については交友社出版の「わかりやすい電気指令式ブレーキ」より抜粋、若干の変更をしたうえでの掲載です。神保町の書泉グランデでまだ売ってるのかな?
まとめ
後半、話がかなり逸れましたがJR東日本トレインシミュレータを買って正解でした。自分の求めていた鉄道運転シミュレータはこれだ!とつくづく実感しました。
これで今後東北本線のDLCとか出ちゃったらもうBVEデータ制作者から引退しても大丈夫!そう思います。だって社会人になってBVEのためだけに地道に取材する余裕はもうないんです。JR東日本トレインシミュレータ、今後の発展に期待です。